ゲムマ2019出展お品書き

彫刻位置をズラさないようにレーザー彫刻を行うコツ

こんにちは。Megです。
春の日差しが心地よい今日この頃。皆さんも素敵な時間をお過ごしでしょうか。

現在、5月14日(日)東京ビックサイトにて開催されるアナログゲームイベント「ゲームマーケット」の出店へ向けて、頒布作品の彫刻作業を毎日行っております。

今回の記事では、贈答用の筆記用具に毎日200件ほどのレーザー彫刻を行なっていた私が、彫刻位置をズラさないようにレーザー彫刻を行うコツについてご紹介したいと思います。

彫刻を施す素材について

彫刻位置がズレないようにレーザー彫刻を行うコツについてお話しする前に、今回 彫刻を施す素材について説明します。私が彫刻を行なっているのは、ゲームの得点を数えるためのチップ「WoodCoin」です。

【旧モデル版】Wood Coin

幅20㎜×20㎜の小さな木のピースの真ん中に彫刻を施します。これを両面、70枚1セットで作成するので、レーザー加工機を取り扱ったことのある方なら既に、動作時間がどれくらいかかるか、なんとなく分かっていただけると思います。

上の画像は切り出しが終わった木のピース。今回はゲームコインとして使用する際、壊れにくいモノにしたいという考えから、非常に硬い「樫(カシ)の木」を使用しております。

樫の木は粘りがあり、強度も高く耐久性に優れているのが特徴です。その為、カンナなどの道具類や建築用材として使われることが多いと言われております。

彫刻位置をズラさない方法

それでは本題に入ります。彫刻位置がズレないようレーザー彫刻を行なうために、あるモノを用意します。それは「型」です。上の画像は、木のかたちに合わせて型を作っているところです。

彫刻位置をズラさない方法①型づくり

まず、彫刻したい物の外枠より「0.25㎜」ほど大きく外枠を描いたデータを作成します。次にそのデータを彫刻したい個数だけアートボード上に並べます。上の写真で私が「型」として使用しているのはDaisoの「EVAスポンジシート」です。スポンジシートは弾力性のある素材なので、型に素材をはめる際、素材を傷つけることなく使用することができます。また、燃えやすい素材のため、裁断も容易にできるというメリットもあります。

彫刻位置をズラさない方法②下書きする

いちいち型を用意するのは面倒くさいという方には、「大きいサイズの板をそのままレーザー台に置いて外枠を薄く彫刻(下書き)する」という方法もあります。板に直接、彫刻を施すことによって、レーザーの照射点で確認するよりも細かい位置調節ができるというメリットがあります。ただし、実際に彫刻を行う際は「外枠を彫刻(下書き)した板の上に素材を置いて彫刻する」ことになるので、「外枠を彫刻(下書き)した板」がズレないように予め固定すると良いでしょう。また、板の厚さの分だけ高さも変わってきてしまうので注意が必要です。

彫刻位置をズラさない方法③素材を固定する

レーザー機器は、レーザーヘッドという部分が入力したデータに沿って動き、レーザー光線が素材に照射されることによって彫刻・裁断する機械です。そして、レーザーヘッドが動くことによって発生する振動が、素材を動かす原因になることがあります。素材を彫刻裁断する際は、マスキングテープなどで固定するか、型を使うと位置ズレを防ぐことが出来ます。

彫刻位置をズラさない方法④レーザー機を固定する

話は少しズレますが、皆さんは洗濯機を使っているうちに設置位置がズレてしまったということはありますか?脱水等の振動によって、洗濯のたびに微弱ながらも少しずつ滑ってしまうという現象、実はレーザー機器にも起こります。レーザー機器を置く際は、台の下にゴム板などの防振シートを敷くか、レーザー機器を台としっかりと密着・固定させましょう。

どんなレーザーにもエラーは必ず起こる

ここまで彫刻位置をズラさないようにレーザー彫刻を行うコツについてお話ししてきましたが、実は素材によっても彫刻ズレは微妙に発生します。

彫刻位置がズレる原因①素材の特性

例えば、木は温度や湿度によって微妙に形が変わってしまう素材です。そのため、切り出した直後は均一なサイズだとしても、時が経つと木が反ってしまったり、膨張したり、個体差が出てきます。素材の特性をちゃんと調べた上で取り扱った方が、後からエラーが起こりにくくなると言えるでしょう。

彫刻位置がズレる原因②レーザー機器の特性

さらに、素材だけでなく レーザー機器によっても彫刻ズレは発生します。レーザー機器は、レーザー光線を使って素材を燃やす機械です。そのため、レーザー光線を出す部分は熱や湿気に弱く、メーカーによって推奨される環境条件があります。一律に「この環境温度がいい」と断言できませんが、暑すぎず寒すぎないくらいの室温(+15 °C~+25 °Cくらい)がよいでしょう。

それでもエラーは起こる

型づくりや台の固定など、様々なコツをお伝えしましたが、最後にもうひとつだけ知っていてほしいことがあります。それは、どんなレーザー機器でもエラーは必ず起るということです。

レーザー機器に関わらず、どんなものでも「絶対に失敗しない」はありえません。しかし、リスクマネジメントを行うことによって、アクシデントの数を減らすことは可能です。特に、大量の彫刻を行なっている際にエラーが発生するというような「最悪の状況」を想定して、動作時間が長くかかる「彫刻」を行う際の型の作成・使用をオススメします。

私の使用している家庭用レーザー加工機の場合、湿気や寒暖差の影響により、長時間 同じ型を使いまわしているとミリ単位でズレが生じてしまいます。仕上がりが美しいものをお届けしたいという思いから、多少の手間がかかっても型作りは毎回欠かさず行なっております。

出来上がった型に素材をはめ込んだところです。スポンジシートの特性によって、型にはめると素材がピタッとフィットします。この状態から彫刻を行います。

おまけ①:生産数の現状について

位置がズレないようにレーザー彫刻を行うコツについては以上になりますが、ここからは家庭用レーザー加工機を使用している私のボヤキとウッドコインについての余談を少しだけ。

まず、私が使用している家庭用レーザーは、出力数が1.6wしかありません。そのため、上の画像の彫刻にかかる時間はおおよそ2時間。彫刻は両面に行うので、1セット完成するまでに4時間。毎日1〜2セットずつしか作ることが出来ません。(レーザーを動かしているだけで本当に日が暮れます。)

イベント当日までに30セット作るのが目標ですが、型にはめた状態でも彫刻のズレが生じてくる場合があるため、1日の生産数が少なくなる時もあります。そのため、生産数は必ずしも安定していないのが現状です。

おまけ②:ウッドコインについての余談

彫刻が終わったウッドコイン。今回はすべてのコインの彫刻が綺麗にできました。彫刻後のウッドコインを指でなぞると、素材をレーザー光線で焼き切った後に出る「スス」が指に付着します。そのため、彫刻が終わったウッドコインを全て型から外し、ブラシを使ってひとつずつ水洗いをしております。

本来であればこの後、木を汚れや乾燥から保護する為の塗装を行うのですが、塗装の種類について検討を行っているところです。万が一、ウッドコインを口に入れたり、舐めたりした場合のことを考えて、ラッカー系の塗料は使用しない方向で考えております。

その為、材料費が当初の予定よりオーバーする可能性が高いという理由から、値段の見直しも検討しております。

最後に

長くなりましたが、ここまで読んでくださってありがとうございました。

型を作成・使用することによって、思い描いた位置に正確に彫刻することが可能になります。これからも、ひと手間を大切に。より良いものをお届け出来るように、のんびり続けていきたいと思います。

ウッドコイン

ゲームコイン【ウッドコイン】|ウッドコインができるまで

商品の仕様
  • 素 材:木
  • サイズ:20㎜×20㎜×5㎜(厚み)
  • 重 さ:約2グラム
  • セット内容
    1coin 40枚/5coin 20枚/10coin 10枚
  • デザイン
    Kanji/Pixel/Okoku
  • Color
    飴色/胡桃/黒茶
    ※胡桃、黒茶は数量限定にて販売を行います。詳細は近日ご報告を予定しております。
  • 販売価格 3,000円
  • その他
    2017年 Game Market
    サークル名【Corolla】ブース番号【M09】
    会場にて販売致します。

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