この記事は、お祭りバッティングゲーム「おうこくのお祭り」の製作ウラ話です。よかったら最後までお楽しみくださいね。
はじめに
お祭りバッティングゲーム「おうこくのお祭り」とは、プロデューサーとなってお祭りを盛り上げてくれるゲストたちを招待し、より多くの報酬を稼ぐゲームです。
そんな「おうこくのお祭り」は、アナログゲーム製作チーム「Corolla」にとって記念すべき初めての作品。この記事では、「おうこくのお祭り」を作ったきっかけやゲームに込めた思いについてお話していきたいと思っています。

おうこくのお祭りを作ったキッカケ
僕が『おうこくのお祭り』を作った理由は、大好きなゲームに物足りなさを感じた、システムの疑問への回答です。
遊んでいただいた方、ルールブックに目を通していただいた方は、もうすでにお分かりかもしれませんが、このゲームのメインシステムである【バッティング】の部分は、他でもない『ハゲタカのえじき』からお借りしております。
ハゲタカのえじきは、一回プレイするだけでわかるゲームシステム、手軽にできるプレイ時間、プレイする人によって変わるプレイングetc…あげたらキリがないほど素晴らしい作品です。
しかし、ある時いつも通りのメンツでハゲタカをやっている時に、ふと気づいたことがありました。マイナスのレートが一致し始めたのです。
おんなじメンツでやっていたら、そうなるものだろうというのはごもっともなのですが、その頃には勝負するべきタイミングや、それぞれが出すカードもお互いに読めるようになっていました。逆にいうと、それ以外は勝負すべきではない、降りる、しゃがむべきタイミングとなってしまったのです。
他にも、手札のカードの使い方が大体決まってしまったり、いかにタイミングをずらすか、いつ弱いカードを捨てるか等、最初にプレイしていた時とは全く違う思考でゲームをしていた自分がいました。
レートという概念
ハゲタカのえじきは、自分以外の他のプレイヤーが被りさえすれば、どんな数字でも勝てるゲームです。レートがわかれば、勝ちやすいと思われるかもしれませんが、このバッティングというシステムにレートという概念は邪魔だと考えるようになりました。
バッティングゲームの楽しさというのは、勝てるだろうと思った札が他とかぶって勝てない、もしくは勝ててしまったという、「読みと意外性」に詰まっていると考えています。しかし、レートの概念はゲームの幅を狭め、そのレートの読みができない者は全く勝てない。意外性の消失が起きかねないと考えます。
ハゲタカのえじきは、システムのシンプルさの反面、突き詰めていけば実力主義のゲームです。そこに逆転の芽は少なく、他のプレイヤーより一つ頭が抜ければもはや勝ちは安泰です。
すべてのカードの存在感を
さらに、1~15まである持ち札のカード。これらには15や14といったゲームの中心になる存在感が大きい数字もあれば、1や2など、どうやっても勝てそうにない存在感の薄いカードもあります。
カードが15枚しかないのになぜ、こんなにもカードの強さ、役割に差があるのか、勝負できる場面がこんなに限られてしまうのか等々、僕はそこに疑問をもったと同時に、自分が作るゲームにはカード一つ一つに存在感、意味があってほしいと考えたのです。
ラブレター
同時期やっていたのが「ラブレター」というゲームでした。
8種16枚のカードで遊ぶカードゲームなのですが、その8種類のカードの中に一つ一つテキストが書いてあるのが特徴です。テキストがあることによってカードの存在感が際立ち、それぞれがゲームの主役として活躍します。ライトゲームの中では、ハゲタカのえじきと同じぐらい好きなゲームの一つです。
他にもさまざまな素敵なゲームたちと出会うことが出来て、僕は自分の手でゲームを作ってみたいと考えるようになりました。そして、最も好きなゲームである『ハゲタカのえじき』を元に、上に書いたような疑問点や、自分の想いを反映させるために『おうこくのお祭り』を作りました。
システムを作るときに考えたこと
システムを作るときに考えたことは次の通りです。
- 各カードに役割をもたせる。
- 差がついていたとしても、勝負をあきらめないように。
- どのタイミングでも勝負(勝ちに行くことが)できる。
- レートが決まりきらない(状況によってかわる)。
- 繰り返し遊べる。
- ゲーム初心者からゲーマーまで遊べるものに仕上げる。
- ゲームのプレイ時間が短いように。
最初に作ったゲームはドラフト要素があったり、カードの枚数も12枚だったりと、今とは似ても似つかないようなものでした。それでも僕は、おうこくのお祭りを、自信をもってオススメできるモノに作ったつもりです。
カードそれぞれの役割・個性については、おうこくのお祭りで招待できるゲストカード専用のページを用意しておりますので、そちらもご一読いただけましたら嬉しいです。

それぞれの個性を活かしたプレイを
カードそれぞれに固有の効果があるため、相手がどのカードを出してくるのか等、ある程度の読みあいの要素やちょっとしたコンボも入っています。
その反面、一回のプレイではゲーム性を掴みづらい事もあるかもしれません。繰り返し遊べるように一度のプレイ時間は短くしておりますので、気軽に楽しんでいただけますと幸いです。
また、おうこくのお祭りの遊び方については、ステップごとに分けて説明している記事もありますので、よかったらご覧ください。

最後に
ここまでご覧くださって、ありがとうございました。
最後に、『おうこくのお祭り』をプレイすることによって、家族や友人、大切な人と楽しいひと時を過ごしていただけたら嬉しいです。会場等で皆様と一緒にプレイしたり、ゲームのご感想をいただけるのを楽しみにしております。
作品詳細
- お祭りバッティングゲーム「おうこくのお祭り」
- プレイ時間15分
- プレイ人数2~6人
- 販売価格 税込1.800円
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